3Dプリンター Elegoo Neptune4 plus 購入しました。(続編:ヘッド温度設定など)

今夏購入したElegoo Neptune4 plusですが、前回、TPUフィラメントの印刷不良で、Elegooサポートより、換えのプリンタヘッドを送って頂きました。

( 9日間で届きました。)

 

続編のレポートです。

 

早速届いたヘッドに組み替えて、いざExtruder温度230℃設定でプリント!!

(材料は、TPUの硬度72D:推奨温度230℃~240℃)

順調にスタートしたと思ったら、やはり途中でフィラメントが詰まってしまいました。

従来から使っているHictop社3Dプリンタでは、230℃でキレイにプリントできます。

   

 

ここで、Neptune4のヒーターとサーミスタとノズルの位置関係について考察してみます。

ヒーター⇒サーミスタ⇒ノズルの順に並んでいます。

サーミスタが、ヒーターとノズルの間の穴に入っているので、必然的にサーミスタ部よりもノズル部は、温度が低くなっていると予想されます。

 

 

再度ノズルのサーミスタ部直近へ、熱電対を差し込んで温度測定しました。

設定温度≒サーミスタ測定温度に対し、熱電対による実測温度の方が10%超は低い結果となりました。

 

これを受けて、255℃設定でプリントした結果が下記です。

見事最後までプリントできました。

●その他の温度設定

・262℃設定:プリントは成功するが、クリアのフィラメントが大分白濁

       してしまったので、温度が高すぎる模様

・245℃設定:途中までプリントできた。

・240℃設定:7~8分で途中でノズルが詰まってNG

 

現時点の結論:Neptune4は、推奨温度に対しノズル温度を高めに設定すべし

(今時点は、約10%温度を高くするのが適切?)

 

Elegooサポートに、このノズル温度の件を連絡したところ、

「弊社チームはお客様のご提案を真剣に検討させていただきます。ただ弊社チームでは、当面の間、温度テスト値を提供していません。」

との回答でした。

何らかの進展があったら、またレポートしたいと思っています。

 

Elegooサポートは、質問に対しちゃんと回答をくれるし、対応も真摯にしてくれるのでカスタマーサポートとして合格点かと思います。

Amazon自身も1ヶ月は返品対応を受けてくれるので、安心でした。

 

という事で、一先ずプリントは出来る様になったので、その他の材質との相性も今後見ていきたいと思います。

温度別に失敗したケースがたくさん出来てしまったので、それぞれを溶着して、

工具/ネジ入れとしてプリンタの隙間スペースに設置しました。

材料を無駄にはしない精神です。

 

 

●その他構造について

せっかく色々構造の解析をしたので、メモしておきます。

 

・フィラメントの送り出し部について

このネジを左に回すと、下図の様にバネが縮まって、フィラメントを押さえつける力が強くなります。

 

 

これをフィラメントの硬さによって、調整した方が良いとの事です。

外からだと、バネがどれ位縮まっているのか見えませんが、ネジの感触で判断するしかないですね。

 

 

・ノズル部について

左真ん中のFANで、右のヒートシンクを冷却し、ノズル手前のガイド部分でフィラメントを冷却し、熱が上部のPTFE Tube側へ伝わらない様に設計されている。

 

Hot Endの構造については、下記が参考になる。

 

 

●Neptune4についての総評

TPUの詰まり問題でとても苦労したが、総じて評価するととても良いプリンターで、やはり買って良かったと思う。

他のプリンターと比較して、今の自分の価値観ではこれに勝るものはないと思う。

 

・XYZ軸ともに、ステッピングモーターの動きがとても滑らかで速く、静かで、従来機とは一線を画している。

・CURAで生成したGコードを、Chromeブラウザ上にドラッグし、WIFIで転送してプリント開始できるのは、とても魅力的。しかもプリントの進捗が、ブラウザ画面でリアルタイムに遠隔確認できる。

・4万円そこそこで、320 x 320 x 385のBig Sizeプリントが出来るコストパフォーマンス

・PEIシートと、レベリングの精度が相まって、1層目の定着はとても優秀であまり失敗がない。

・お馴染みのスライサーSoft Curaが使える。DefaultのElegoo Curaでなく、最新のCura 5.8.0をダウンロードして使ったが、Neptune4 Plusの設定が追加されていて、問題なし

 

唯一のデメリットポイントは、TPUの詰まり対応の設定がシビアという問題ですね。

推奨温度よりも高めに設定しなければならないので、どれ位温度設定にすれば、良好な材料特性で詰まらずにプリントできるのか、まだ手探りしかない。という状況です。

 

また更新情報があったらレポートしたいと思います。